皆さんは夜食症候群という食習慣をご存知でしょうか?
日本人のライフスタイルが深夜化するにともない、24時間のコンビニや深夜営業の牛丼チェーン店が増え、どんな時間帯でもそれなりに美味しい高カロリーの食事が手っ取り早く食べられるようになりました。
そのため、最近はこの「夜食症候群」という症状を抱えている人が増えているそうです。
生活習慣病を引き起こす危険な夜食症候群
こういった夜食に恵まれた環境下で寝る前や夜遅い食事を繰り返していると、それが習慣化していって「夜食症候群」になり、メタボリックシンドロームを招くと、厚生労働省が注意を喚起しています。
夜食が常態化してしまうとレプチンという食欲抑制のホルモンが低下し、夜食がやめられなくなるというものです。
これはまさに私が陥っていた夜食がやめられない恐ろしいサイクルです。夜中に食べるってことが習慣になっちゃっていますから、相当な覚悟がないとやめられないんですよ。
夜食に関する参照記事:食事(カロリー)制限ダイエットの驚くべき効果を実証
夜食症候群とは
脂肪細胞から分泌されるレプチンは、食欲抑制やエネルギー代謝亢進に働いています。
夜遅い食事が習慣化するとレプチンの作用が低下し、メタボリックシンドロームをまねく原因となります。
生活時間のボーダーレス化・24時間化などの社会環境の変化に伴い、夜遅く夕食をとる人が増えています。
就寝2時間以内に夕食をとることがある人は、男性の61%、女性の42%にものぼっています。
また朝食欠食者が夕食を何時にとっているかを調べた国の数字でも、夜遅く夕食をとる傾向は男性に顕著で、夜9時以降が40歳男性の3人に1人(36.6%)、40歳代女性の5人に1人(19.2%)のぼり、男性の1割(10.8%)は夜11時以降となっています。
このように夜遅く食事をとると太りやすいことは経験的に知られている事実ですが、そのメカニズムがアディポイサイトカインの研究からも明らかにされています。
引用元:厚生労働省・eヘルスネット
働き盛りの男性は注意
夜食症候群は働き盛りの30代~40代の男性に多いそうです。確かにバリバリ働いて残業続きだと夕食が毎回遅くなってしまいます。
さらに会社帰りに「ちょっと一杯!」というのも夜食症候群の一因になっているそうです。これはほぼ職業病みたいなもんです。
夜食症候群の改善策
夜食症候群を解消するには抜本的な生活習慣の改善が必要となってきます。と言われても残業が減らせるわけじゃないし、お酒も簡単にはやめらないですよね。
そこで食欲に強く関係しているホルモンを理解して、食事と睡眠の内容を見直して無理なく生活改善を図っていきます。
就寝する2時間以内に食事をしない
まずは基本前提として、ご飯を食べてから寝るまでに最低2時間は空けます。仕事が忙しくて2時間以上空けられない場合は、休憩中などに何か食べておくしかありません。
食欲をコントロールする2種類のホルモン
夕食から寝るまでに2時間以上は空けられるけど、夜間の食事や間食がやめられないというあなたは、夜更かしをしないことです。
それと、夜食をやめるために食事制限をしなければいけません。
その為には、レプチンとグレリンという2つのホルモンを攻略する必要があります。前出のレプチンは食欲抑制、グレリンは空腹時に食欲を増進させます。
レプチン
レプチンは血中に含まれていて濃度が高くなれば食欲が抑えられます。レプチンを増やす方法は8時間以上のしっかりとした睡眠とタンパク質を摂ることです。
レプチンを増やすには?
- 睡眠をたっぷりとる(7時間~9時間)
- 1日80g~100gのタンパク質を摂取
この2点を意識します。
注意点として人間が1度に吸収できるタンパク質を量は30gまでと言われています。ですので、1日を通して「80g~100g」近く摂ればいいでしょう。
ただ、あまりタンパク質を摂り過ぎても痩せるスピードが遅くなりますので、効率よく痩せたい人は摂り過ぎに注意です。
そして、体脂肪が減ることによって、さらにレプチン濃度は高まりますので、瘦せれば痩せるだけ食欲が抑えられるという好循環が作れるそうです。
グレリン
一方、グレリンは胃から分泌されるホルモンで、これが分泌されると満腹中枢に空腹を知らせる信号を送りこみます。
このグレリンがお腹を空かせていると言っても過言ではありません。
ですので、食事制限を成功させるには、グレリンの分泌を抑えて、逆にレプチンを増やせばいいということになります。
グレリンの分泌を抑えるには食べるしかありませんので、炭酸水を飲んでお腹を膨らませるか、コンニャクゼリーなんかを食べてみてください。
もしくは以前紹介した「太らないおやつ」を食べておけば万全です。
まとめ
以前、食欲を抑える為に胃を小さくして食事制限を楽にする食生活改善法や、食べ過ぎや夜食が自然にやめられる方法を記事にしました。
胃を小さくするメカニズムや余分な食欲が抑えられるのは、この2つのホルモンの働きによるものだったようです。
40歳を過ぎたら「健康管理」も仕事のうちです。上2つの記事を参考にしてもらって、あなたも「レプチン」と「グレリン」という2種類のホルモンを制し、生活習慣病を引き起こす肥満やメタボを予防して健康な体を目指しましょう。
参照記事:一生太らない痩せ体質に変わる!最短7日で実感する食生活改善法
参照記事:夜の間食、夜食をやめたい人必見!余分な食欲が抑えられる新習慣