禁煙とは奇跡的な行為です。
ニコチン依存症のヘビースモーカーが禁煙するのって、それほど難しいレベルです。
その難しさは自分の身をもって感じていました。
では、なぜそんなに難しいのでしょうか?それはズバリ!病気だからです。「ニコチン依存症」とは治療が必要な病気なのです。意思が弱いからとかという理由ではありません。
重い病気になったら自分の治癒力だけでは治せないのと同じです。ニコチン依存症は自分の力だけで治すのは困難なんです。
つまりニコチン依存症の人がガチで禁煙するなら「禁煙外来」に通院したほうがいいということです。だから私は禁煙外来に通院しました。そのおかげで禁煙して10年近く経っています。
ただし、禁煙外来へ通院しても禁煙成功率は100%ではありません。
禁煙外来のことはこちらで詳しく書いています。興味ある方はチェックしてみてください。
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ニコチン依存症とは?
ニコチンはヘロインやコカインにも引けをとらない強烈な依存性があります。
たばこを吸うとニコチンはすぐ脳に到達し、快楽物質であるドーパミンをドバドバ出します。そのドーパミンがタバコを吸う快感を与えます。
またその快楽を得ようとして、もう1本にも火を付けます。これの繰り返しがニコチン依存症です。
ドーパミンの効き目は30分ほどだそうです。ですので、タバコを吸って30分もするとまた吸いたくなってくるというわけです。
さらに1時間もすれば血中のニコチン濃度も下がり、吸いたいイライラが増してくるわけです。
ニコチン依存症が改善した体験談
今回はそのニコチン依存症という病気を自力で克服する禁煙方法を2パターン紹介します。
見事にタバコがやめられる思考術
パターン1はタバコなんて吸うつもりなさらさらない!こう考えるだけです。
「え!?そんだけ、ウソでしょ?」と思ってるあなたは、騙されたと思って読み進めてみてください。
それと、つらい思いをして禁煙してるのに、今タバコを吸ったらもったいない!っていう気持ちをもちます。
この2つの感覚を強く意識してみてください。
私は禁煙から一週間ぐらいでパターン1のような感覚が自然と出てきました。
大事ですので、もう一度いいます。「もうタバコを吸うつもりはさらさらない」という考えが重要です。
この根拠のない「心構え」を持ってみてください。すると禁煙モードへ思考がスパーンと切り替わります。
あ、俺は「一生たばこ吸わねぇな」とさえ思えてきます。
禁煙から3日~1ヵ月を大事にしよう
禁煙から3日間でニコチンは身体から抜けていきます。しかし1ヵ月ぐらいはニコチン切れの症状は出ます。
ただ、吸いたいと思うのは大体2か月ぐらいは残ります。それが過ぎると吸いたい気持ちは消えてきます。とりあえず2ヵ月は気合いで頑張りましょう。
タバコを吸う夢を何度も見る
私は禁煙から1年ぐらいはタバコを吸った夢を何度もみました。夢の中でお酒を飲んでて「しまった!吸ちゃった!」っていうシーンが何度も出てきます。
夢に出てくるっていうのは、まだ吸いたい気持ちが残ってるんでしょうかね。
①タバコは吸わない!と自分に暗示をかける
たばこ依存症が強い方は、禁煙からしばらくの間は禁煙外来に通院して「ニコチンパッチ」や「チャンピックス」を使う必要はあるかもしれません。
とにかく禁煙して身体からニコチンが抜けて、しばらくすると「もうタバコなんて吸うつもりはねえぞっ!」て感覚が芽生えてきます。
これは自分に暗示をかけた感じになったのもしれません。この考えを持ってから禁煙がめちゃめちゃラクになりました。
それまではタバコが吸えないイライラや、今後一生吸えないんだよなあっといったモヤモヤ感がありました。
でも「もうタバコを吸うつもりはさらさらないのさ!」という考えになったら、タバコが吸いたいと思わなくなりました。
禁煙薬のチャンピックスの服用を中止
この頃には服用していた禁煙のクスリ「チャンピックス」を飲むのも中止しました。薬の効き目を感じなかったというのもありましたが、結局チャンピックスは半分ぐらいは残しました。
離煙パイプ
このチャンピックスから早く離脱できたのも、たばこは吸うつもりはないという考えを持ちだしてからです。
それと、離煙パイプという禁煙グッズを使っていた事です。たばこを吸いながらニコチンを減らす離煙パイプで「ニコチン依存度」は下がっていたはずです。
それでも吸いたくなったらエアータバコか水飲み禁煙法を続けていました。
エアータバコは3週間ぐらいでやめましたが、さすがに食後はかなり吸いたくなるので、禁煙から1ヵ月ぐらいは食後の歯磨きや水飲み禁煙法は続けていました。
エアータバコの詳細はコチラ↓
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②禁煙には記録が超重要
2パターン目は禁煙を長続きさせるコツです。禁煙を確実に長く続けるためには、タバコを吸っていない日数を記録することが絶対必要です。
私の場合は記録を付けていなければ、禁煙に成功していなかったかもしれません。
記録にはスマホのカレンダーアプリを使おう
私は「Iphone」のカレンダーアプリを使って、禁煙から何日目なのかというのを入力していました。
たとえば禁煙から3日目とか10日目だとか1日毎に入力していきます。1ヵ月経ったらその日にも禁煙30日と入力します。
これを日を追うごとに入力していき、禁煙から半年を超えてきたら1か月毎の入力に切り替えます。
禁煙の達成感がハンパない
このただ記録するだけの行為が大いに役立ちます。記録をしておくと達成感が凄いのです。それと一緒に充実感までついてきますよ。
「おぉ!禁煙が1ヵ月もってるぞ」とか「3ヵ月まで来ちゃったよ!」「おいおいおい、なんだかんだで禁煙半年に突入だぜ!」という感情になります。
記録をすることで一つ一つクリアしていってるという実感が出てきてきます。
実際にカレンダーを見て禁煙から60日、100日とか365日という数字を見ると、また喫煙者に戻るなんて考えられなくなりました。せっかく苦労したことがもったいなくて禁煙が続く効果もあります。
禁煙して〇〇日が経ったなぁって感じで、1日に何回もIPhoneのカレンダーを見てました。
ご褒美作戦を実行
それと、その記録した日に高級なもの食べに行っていました。例えば禁煙から1ヵ月目には「無回転寿司」で寿司を食う、禁煙6カ月目には「高級肉」を食べるという感じです。
自分へのご褒美大作戦です。これを2年間続けていました。3年目からは1年毎に美味いもんを食べに行っています。
禁煙のメリットとデメリット
さらに禁煙のメリットを毎日のようにチェックします。同じくデメリットもチェックは必要です。
タバコを吸うデメリットの詳細はこちらで詳しく書いています。
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禁煙のメリットは時系列でみる
例えば、
・禁煙から1ヵ月で心肺機能が非喫煙者と同じなる
・禁煙から5年で脳卒中になるリスクが非喫煙者と同じなる
などです。
詳細はこんな感じです。
禁煙開始1分 | 身体がたばこのダメージから回復しようと働き始めます |
禁煙開始20分 | 血圧と脈拍が正常値近くに戻ります |
禁煙開始8時間 | 血液中の一酸化炭素レベルが正常値に戻り、運動能力が改善します |
禁煙開始1日目 | 心臓発作の確率が下がります |
禁煙開始2日目 | 臭いと味覚が非喫煙者と同じレベルになります |
禁煙開始2日目から3日目 | ニコチンが体から完全に出ていきます |
禁煙開始3日目 | 気管支の収縮がとれて呼吸が楽になり、肺活量が増加し始めます |
禁煙開始2週間から3週間 | 歩くのが楽になり、肺活量は30%回復します |
禁煙開始1ヵ月から9ヵ月 | 咳や痰が出なくなり、体のだるさもなくなります |
禁煙開始1年 | COPDの肺機能が改善します |
禁煙開始5年 | 肺がんになる確率が半分に減少します |
禁煙開始10年 | がんになる前の細胞が修復されて咽頭、食道、ぼうこう、腎臓、すい臓など、がんになるリスクが減少します |
禁煙開始20年 | 口腔がんになる確率が非喫煙者と同じなります |
上の表のように禁煙の効果と日数や年数で、体に起こる変化をネットなどで頻繁にチェックしておきます。
実際、禁煙の早い段階でに咳やタンなんかは全然出なくなります。体のだるさもなくなります。ここで体のだるさってタバコのせいだったんだと気づきます。てっきり寝不足だからだと思ってました。
禁煙で8年目で肺がんになる確率がドーンと下がる
私は禁煙8年目に入りましたので、肺がんになる確率が半分にまで減少しています。
令和3年の禁煙10周年は車を買い替えたろうかとも考えています。
禁煙のメリットは病院系や製薬会社のWEBサイトでチェックしてみてください。
たばこの心理的依存とニコチン依存
ニコチン依存症は病気です。ニコチンは身体と心まで支配してきます。
(1)ニコチン依存症
1980年に米国精神医学会によって、ニコチン依存は精神疾患の診断分類としてとりあげられた。ニコチンは、口腔内粘膜や皮膚からも吸収される極めて吸収の良い物質で,煙を吸い込んで数秒以内に脳血管障壁を通過して脳細胞に達する。
定期的にニコチン摂取を繰り返すと,ある時期以降には脳細胞は喫煙してニコチンを吸収することでようやく以前と同レベルの活動を維持するようになる。これが「ニコチン中毒」「ニコチン依存」と呼ばれている状態である。
(2)心理的依存
いつも喫煙していた場面、他人の喫煙シーン、困難に遭遇したときなどに喫煙要求が高まる状態をさすもので、喫煙で良いことがあった体験の積み重ねが、心理的な条件反射を強化する。
経験や記憶によるところが大きく、喫煙年数が長いほど強固である。この心理的依存によって一旦禁煙したものの、さまざまなストレス場面において容易に喫煙が再開されることが多く観察され、心理的依存への対処には、さまざまな行動変容理論の応用が必要となる。
禁煙が難しいのは「ニコチン依存」と「心理的依存」があるからですね。仕事のストレスでつい吸っちゃうってよくあることです。でも禁煙は失敗しても何度かチャレンジした人の方がやめられるそうです。
禁煙に失敗しても何度も果敢にチャレンジしてみてください。
まとめ
私のように1日も禁煙できなかったS級ヘビースモーカーが1週間もタバコをやめていますと、冒頭で書いた「もうタバコなんて吸うつもりは更々ねえぞっ!」て気になります。
あと「あ、俺はタバコ吸わないだろうな」というへんてこりんな自信も出てきました。
この感覚がもてたあなたは禁煙が成功したも同然です。
禁煙を楽しむ
さらに禁煙している期間の記録を伸ばす感じで、禁煙を楽しむようにできれば100%禁煙できます。
では、禁煙がもたらすメリット&デメリットの確認も忘れずに!
禁煙は一生続きます。禁煙思考に切り替われば一生涯禁煙できます。
タバコをやめたいあなたの参考になれば幸いです。