メジャーリーグ（MLB）は8月6日に驚くべき発表を行いました。なんとMLBのレギュラーシーズンの試合で初めて女性が審判を務めることになりました。その初の女性審判は48歳の「ジェン・パウォル」さんです。
8月9日からアトランタで開催されるブレーブス対マーリンズの3連戦で審判団の一員となります。10日には球審としてマスクをかぶる予定です。パウォルさんはこれまでにマイナーリーグやメジャーのオープン戦での実績をあり、昨年は「ただひたすら努力を続け、準備に全力を尽くすことが大切です。毎日、どうすればもっと良くなれるかを考えています」と語っています。
MLBおよび関係団体の公式見解
MLBコミッショナーのロブ・マンフレッド氏は、パウォルさんの偉業を称賛しています。 「この歴史的な功績は、ジェンの勤勉さ、献身、そして野球への深い愛情の表れです」と述べ、彼女が自らの力でこの機会を勝ち取ったことを強調しました。また、「特に現場での役割を志すすべての女性や少女たちにとって、彼女は素晴らしい模範となることを誇りに思います」と、未来の世代への影響についても言及しています。
MLB審判協会（MLBUA）も同様に、パウォルさんのデビューが個人のマイルストーンを超えた、より大きな意味を持つものだと評価しています。声明では、「この瞬間は、審判という職業、そしてスポーツにおける女性の継続的な進出における画期的な一歩」であり、「彼女の技術、献身、忍耐力の賜物」であるとして、今後さらに多くの女性が審判の道を志すことに期待を寄せています。
現場の選手や監督のコメント
パウォルさんとオープン戦で接した経験のある選手や監督からは、彼女の審判としての能力を評価する声が上がっています。
- ロサンゼルス・ドジャースのデイブ・ロバーツ監督は、「野球界は完全に包括的な組織になろうと素晴らしい仕事をしている」と述べ、パウォルさんのデビューを歓迎しています。
- トロント・ブルージェイズの投手、ケビン・ガウスマン選手は、「彼女が十分に優秀な審判であるなら、当然ここにいるにふさわしい」とコメントし、性別ではなく能力で判断すべきだという考えを示しました。
SNSや野球ファンの声
ソーシャルメディア上では、歴史的な出来事として歓迎するコメントが多く見られます。
- 「彼女は現在メジャーにいる半分の審判より悪くなることはないだろう」といった、皮肉を込めたコメントも散見されましたが、多くは彼女の能力と実績に基づいた評価であり、デビューを好意的に受け止めていることが伺えます。
- 一部のファンからは「（性別に関係なく）素晴らしい審判なら誰でも歓迎する」という意見や、女性が審判という道に進むことへの後押しとなる出来事だという声が寄せられています。
おおむねこれらの反応は、パウォルさんが長年の努力と実績によって、性別の壁を乗り越え、実力でこの機会を掴んだことへの共通認識が広がっていることを示唆しています。一方で、今後のパフォーマンスによっては批判的な意見も出る可能性も指摘されており、彼女への注目度は引き続き高いものとなりそうです。